ガートルード
前々回からの続きです。前々回は、まずABCDEF| fedcba構成の中心は閉幕後のホレイショーの語りと対応関係を持つのではないかと仮定しました。そしてそのABCDEF| fedcba構成の中心は、第三幕第四場のハムレットがガートルードに向ける鏡であることがわかりま…
前回までで、『ハムレット』のシンメトリー構成の対称ペアは全て公開しました。しかしそれは私が見つけた限りのものですので、もしかすると他にも対称的に見る事ができるものがあるのかもしれません。 今回からは、この『ハムレット』のシンメトリー構成全体…
前回は第三幕第三場のハムレットが身を隠しクローディアスを殺そうとする場面と、第三幕第四場のハムレットが身を隠しているポローニアスを殺してしまう場面が対称となっている事を見ました。これは確かに対称となっているのですが、他の対称ペアと比べて面…
さて、今回はいよいよ『ハムレット』のシンメトリー構成の最後のペアを探します。シンメトリー構成の表に残っている空欄は1つだけで、それは第三幕第三場クローディアスが神に自らの罪の許しを祈っているところを、身を隠したハムレットが背後からクローディ…
今回から、再び『ハムレット』のシンメトリー構成に戻ります。前回まで、対称構成の表はだいぶ埋まり、あとは2か所が空白になっているだけです。 今回は、第二幕第二場でオフィーリアにあてたハムレットからのラブレターをポローニアスが面白半分に批評しな…
前回は、ルネサンスにおいて重要な概念である精気というものが、どのようなものであるかを記してみました。今回はこのブログの主題である『ハムレット』のシンメトリー構成に戻ります。 これまでに解説してきた『ハムレット』の対称ペアはA|a 亡霊と亡骸、B|…
『ハムレット』のシンメトリー構成の続きですが、ここまではまだ劇中劇の対称ペアがハムレットのイギリスへの渡航であることが明らかになっただけです。これを対称ペアの表に書き加えてみましょう。まだ半分の対称ペアが空白ですが、今回は第一幕第二場の王…
前回は『ハムレット』の中に「世界劇場」の理念が含まれているのかもしれないと仮定してみました。そして『ハムレット』に「世界劇場」の理念が組み込まれているのであれば、それによって何が表現されているのかを考えました。今回はさらにこの『ハムレット…